上海近辺の電力供給規制状況について

 日本と同様、上海近辺でも夏場の電力不足が憂慮されてきたが、梅雨明け後連日気温35度以上の猛暑が続き、いよいよ電力供給規制が本格化しており、進出企業の状況も深刻化してきている。以下に各地の情報をまとめた。ただし、同地区内でも変電所ごとに対応が違う場合もあるのでご理解いただきたい。


《上海市》
①中心部
現在のところ、各オフィス、家庭とも電力供給規制実施はなされていない模様。しかし、節電呼びかけは各方面で大々的に行われている。

②楊浦地区
電力供給規制の通知を受けており、操業日のシフトなど検討している企業もある様子。供給規制がかかる基準が不明瞭。

③嘉定地区
ある企業は「規制は行われておらず、現在のところ工場操業に影響は出ていないようだ」と話されている。

④松江地区
ある企業は「毎週1度(週日)供給停止がある状態。25日も朝8時から夜8時まで供給停止である。直前に通知がある。」と話されている。

《浙江省》

①杭州市中心
中心部では現在規制は行われていないとのこと

②杭州市蕭山区
現在週日のうち1日供給停止が行われているところがある様子。
さらに、20日には区から各企業あてに平日のうち週2日の操業を自粛するよう通達があった。各企業は対応に頭を痛めているとのこと。

③杭州市余杭区
ある企業は「電力不足で工場は1週間2度の供給停止を余儀なくされており、それに合わせて休日を変更している。また家庭用でも1週間1度の供給停止がある」と話されている。

④寧波市
ある企業のお話では「寧波では多くの企業が週日の電力供給不足により、週日を休業とし、土日操業しているようだ」とのこと。

《江蘇省》

①昆山市工業地区
ある企業は以下のように話されていた。
「当社は3~4週間前から週日の操業自粛要請を受けていたが断っていた。供給量全体が少なくなっており、安定した大量の電力供給が必要な設備部門は夜勤にシフトしていた。22日は昼間突然電力供給が止まり対応に苦慮した。今後は毎週火曜日を休業としなければならない。週日ごとに街路別に電力供給規制が行われているようだ。少なくとも1か月、悪ければ9月まで続くと思われ不安である。また、電力セーブの関係からか、水圧力も低下しているようだ。住まい2階の水の出が悪くなった。」

②昆山市中心部
24日午後7時45分から30分間中心部で停電。中心街のほとんどで明かりが消え、不気味な雰囲気となる。商店主の話ではここしばらく停電が頻発しており、消費にも影響を与えているとのこと。どの店にも蝋燭が常備されている様子だった。
中国政府は、ここに来て三峡ダム整備を加速させるなど、電力供給体制を中心としたインフラ整備にさらに力を注いでいるが、ここ数年は電力供給についての不安は解消されないだろうとの見方が一般的になっている。
進出企業、今後進出を考える企業で、特に大容量電力を必要とするところにおいては、この種のリスクへの対応も十分考慮する必要があるだろう。
県上海事務所では、表面上には出てこない、こうした進出関連情報も追っていきたいと考えている。

福井県上海事務所  藤井 昌和 2003.7.26

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