中国へのビザなし短期渡航について

 今年の9月1日から、日本人の中国へのビザなし渡航が認められ、15日間以内の短期渡航に限ってビザが必要なくなる。このビザなし渡航認可とその影響について紹介する。

①今回の措置はなぜ?
新型肺炎の流行以後、日本からの観光、ビジネスによる来訪者が減少した。日本からの航空便の利用客減少、便数減少、高級ホテルの稼働率低下など、未だ完全回復といえる状況ではない。中国は2020年に観光客受入世界一を目指していること、ビジネスを含めた日本との交流を引き続き重視していくことから、新型肺炎による停滞状況を打破するため今回の措置がとられたと思われる。

②全体的な影響は?
昨年1年間に中国を訪れた日本人観光客は292万人で、前年比22%増と高い伸びを見せていた。今年上半期の新型肺炎の影響で急減となったが、回復が順調に進めば、今回のビザなし渡航認可が観光客増加を後押しすると思われる。観光業界では2~3割の増加を期待する声も上がっている。
またビジネス面でも中国への短期出張者が増加すると思われ、これまでも順調だった中国への投資額増加を下支えする要因になると予想される。

③一般生活には具体的にどんな影響が?
観光面では、中国短期旅行の際に必要だった、ビザ取得のための費用と時間が不要となり、思い立った時に、気ままな中国旅行ができるというわけである。
またビジネス関連では、例えば中国の工場や取引先でトラブルが生じたときも、ビザ取得で煩わしい思いをすることなく、誰でも即時対応ができることになる。
本県は昔から中国と関わりが深い土地柄であり、今回のビザなし渡航認可は歓迎されるべきものと思われる。

④今後について
今回の措置は、中国側の新型肺炎の影響を払拭したいという目的はあるにせよ、表面上は日本に対する便宜を図る形となる。これに対応する形で、今後中国から日本への渡航に対しても緩和措置がとられることになれば、相乗効果により日中交流の進展をさらに後押しすることと思われる。
本県は雪や温泉など中国人にとって魅力的な観光資源を有することから、中国人の渡航が緩和されれば、観光客誘致に有利であり、観光産業のターゲットとしての期待が膨らむこととなる。今後も推移を見守っていく。
当方事務所としても、お客様のご来訪がさらに増えることが予想される。態勢を整備してまいりたい。


中国外交部発表(2003.8.20)抄訳
「普通パスポートを所持し、商用、観光、親族訪問、トランジットを目的として入国する日本国籍所有者は、入国日から15日以内の滞在の場合、ビザ申請を不要とし、外国人に開放されている空港、港からの出入国を認める。普通パスポートを所持する者のうち、15日を越えて滞在する者、留学、就業、定住、取材を目的として滞在する者、外交パスポート、公務パスポートを所持する者は、これまでどおり中国大使館、総領事館でビザ申請が必要。」

福井県上海事務所 
藤井昌和2003.8.21

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