2004中国(上海)国際眼鏡業展覧会でのマーケット開拓の取組

 東アジア・マーケット開拓戦略プランの策定と展示商談会への出展支援

 中国をはじめとする成長著しい東アジアの国・地域での県内企業の販路開拓を支援するため、県は、平成16年3月、東アジア・マーケット開拓戦略プランを策定しました。
 この中で、県は、繊維と眼鏡を対象業種とした中国での販路開拓のポイントを示すとともに、県内企業に対する具体的な支援をまとめたフォローシステムを記載しています。
 中でも、展示商談会をマーケット開拓活動の最も重要な商談の場と位置付け、個別企業やグループが自ら企画して開催する個別展示商談会活動も支援の対象に加え、従来以上に展示商談会への出展を強化しています。
 これは、展示商談会に出展することにより、短期間で多くのバイヤーに会うことができ、商品サンプルを見せてバイヤーの意見を直接聞いたり、面談することで相手の信用度を確認し、効率的に商談を進めることができるためです。
 さらに、展示商談会での県内企業の販路開拓活動が成約に結び付くよう、県は、海外事務所の機能を強化し、販売代理店などの発掘の支援、新たなビジネスチャンスの提案を行います。

 今回は、平成16年2月18日(水)~20日(金)、中国・上海市内で開催された大型展示商談会である中国(上海)国際眼鏡業展覧会の概要を県上海事務所からの報告をもとに紹介します。
 県は、この展示商談会の出展支援として、眼鏡産業中国マーケット開拓支援事業で福井県眼鏡協会に対し、150万円、また、単独出展を行った5企業に対し合計408万円を助成しています。
 さらに、展示商談会の開催期間中、県上海事務所の駐在員が商談を支援するとともに、今後も、県内企業の販路開拓活動を積極的に支援するためフォローアップを行います。

2 2004中国(上海)国際眼鏡業博覧会の概要について
 ・日 時 : 平成16年2月18日(水)~20日(金) 

 ・場 所 : 上海光大会展中心 

 * 上海光大会展中心 

 中国光大集団の投資で、展示場、会議場、ホテル、マンション、ビジネス、レストラン、アスレチック、娯楽等の設備を有する複合施設として建設されました。現在上海で最大規模で、もっとも進んだ施設を有し、国内外企業の展示に活用されています。 
住所:上海市漕宝路 66号 
TEL :8621-6475-3288Fax:8621-6484-5418 http//www.secec.com

 2 インタビューからうかがう県内企業の出展目的およびその達成度

 国際眼鏡業博覧会開催期間中、県上海事務所が展示会に出展した県内企業にインタビューしたところ、出展の目的は概ね次の3つに分けることができ、また、どの程度目的を達成できたかをうかがったところ、次のような回答を得ました。 
 ①自社のPR、情報収集、中国国内市場状況把握のための出展 

 ・来場者数が予想以上で、海外のバイヤーも多く、次回も出展したい。 

 ・市場としての大きな可能性を感じた。活気がある。実際出てきて肌で感じることが必要。 

 ・日本市場の売れ残りを出すのでなく、日本製品に対する期待に応えられるよう真剣にマーケティングに取り組む必要を感じた。 

 ・「日本製だからは」通用しない。誰にでも良さがわかるモノづくりが必要。 

 ・継続して出展しているので、知名度が上がってきている。 

 ・チタンが当たり前の中国では、差別化戦略が必要。 

 ・来場者から雑誌に載ったことがあるか聞かれることが多かった。展示会前も含めたイメージ作りが重要と感じた。 

  ②中国国内販売を扱える信用のおける代理店探しのための出展 

 ・これまでの代理店を変えたいと思っていたが、今回何とか良い相手が見つかりそう。 

 ・代理店候補が何社も見つかった。これから販売区域や信用度を勘案して契約する。 

 ・名刺交換に止まったが、今後コンタクトをとって、相手方の戦略を聞きながら代理店を決定したい。 

 ・通貨や回収の問題をどうクリアして販売していくかを目的に出展したが、代理店候補が見つかった。次回はもっと積極的にやる。 

 ・昨年出展時の代理店候補とは結局契約できなかった。今回は北京にある香港系企業に代理店をお願いできそうだ。 

  ③販売活動のための出展 

 ・商談が途切れることがなく、目標金額が充分クリアできた。 

 ・「モノは良いが値段が高い」で終わってしまうバイヤーもあった。 

 ・デザイン重視のバイヤーで、価格は問題にならなかった。 

 ・北京やロシアに販路を持つ業者から付加価値の高いものを売りたいという話があった。 

 ・新製品について、韓国や台湾などの企業と話ができた。今後代理店を決めていく。 

 ・高価格商品について「返品できるのか」という質問が多かったため、現地事務所設置&委託販売の可能性を検討したい。 

 ・ 実際に上海の流行発信地にアンテナショップを作った場合、賃料や人件費を含めどれくらい経費が必要なのか知りたい。

  

 4 おわりに

今回の2004中国(上海)国際眼鏡業博覧会に出展した県内企業に対するインタビューから、展示商談会への出展の重要性が改めてあきらかになりました。今後、県内企業が展示商談会への出展の効果を高めるためには、期間中のきっかけをきめこまかくフォローすることが重要と考えます。   
 県は、県内企業を積極的に支援する立場から、期間中県内企業からいただいた意見をもとに、それぞれの企業が求める支援を汲み取り、上海事務所で次のフォローを行います。 

 ①セールスレップの調査およびバイヤーへの働きかけ 

 (課題) 

 ・ 現在中国市場販路開拓に着手しはじめている県内企業においては、特に債権回収などの部分でUSDやHKD等の外貨取引が可能で、かつ信用できる代理店探しに苦慮しているところが多いこと。 

 ・ 現時点では、例え商品の売り込みに応じたとしてもその企業自体に貿易権がなく、国際通貨ではない元取引を望む(元取引しかできない)企業が多いこと。 

 (取組項目) 

 ・ 上海事務所では、まず上海市内の貿易権を持つ代理店(輸出入公司)の調査を進め、セールスレップとしての活用可能性を調査します。輸出入公司は、「上海市全体でも輸出入公司が数千社ある」(外高橋保税区管理委員会談)とされ、上海事務所は、情報を得た企業に対し、それぞれ個別訪問し、眼鏡等県産品を紹介し、各企業の概要や県産品に対する反応をまとめ、情報を蓄積した上で、実際の代理店契約に役立つようなリストを作成したいと考えています。 

 ②テストマーケティングの実践としてのアンテナショップの活用可能性の調査 

 (課題) 

 ・ 既に中国での販路開拓活動を実践している企業の中には、「上海市内の繁華街においてアンテナショップ形態による店舗展開を行った場合に必要な経費はどのくらいか。」という具体的な情報の提供を求める企業があること。 

 (取組項目) 

 ・ 上海市内で、アンテナショップ展開に必要な経費やその問題点をまとめていきたいと考えています。中国市場のさらなる成長と、関税引き下げや貿易権の解放など諸制度の整備が進めば、実際の販路開拓を検討する企業も増えていくものと期待できます。    

 調査結果の内容は、今後、福井県海外経済情報ホームページをとおして公開していきます。また、福井県企業立地マーケット戦略課、ジェトロ福井にご連絡いただければ郵送させていただきます。    

 中国市場に関するご質問、このレポートに関するご質問などがあれば、下記までご連絡ください。 

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Eメールk-market@ain.pref.fukui.jp WEBhttp://www.fukui-iic.or.jp/kokusai/ 

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福井県上海事務所 藤井昌和
福井県産業労働部
企業立地・マーケット戦略課
2004年4月

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