上海建材市場における日本建材の販売状況

 年率2桁の高度経済成長を背景に、上海では耐久消費財を中心に幅広い分野で消費ブームが訪れています。特にマイカーとマイホーム消費は経済成長を牽引するエンジンとなっています。この消費ブームが拡大する背景には、所得増と消費構造の変化があります。本レポートはマイホーム消費に刺激され、急拡大を見せる上海建材市場に焦点をあて、日本建材の販売状況および今後の展望を報告します。
■マイホームブームに沸く上海建材市場
表2.のとおり上海市民の収入と消費状況をみると、住居費が増加していることがわかります。住居費が増加する背景には、政府の住宅制度改革が挙げられます。1998年、政府が持ち家の保有促進政策、いわゆる住宅制度改革を打ち出して、従来の住宅分配制度を廃止し個人の持ち家制度を導入しました。それ以降、住宅の建設と販売が急増しました。2004年の住宅への投資額は922.61億元に達し前年比約33%増、竣工面積は3270.43万平米に達し前年比約43%増となっています。
 マイホームの普及が、住宅関連資材・家電・家具等の耐久消費材の需要を掘り起こしています。
2005年、上海市政府が過熱気味の不動産業界をコントロールする一連の政策を打ち出したことで住宅の販売量の伸びが停滞したものの、建材の販売量は依然として好調ぶりを維持しています。その主な原因は4つ見られます。
1.マクロコントロール政策のもと、投資目的で所有していた住宅の売行きが思わしくないため、一部の投資家は住宅を内装し、賃貸用に方向転換した。
2.内装付きの分譲住宅が増加した。
3.一般庶民向けの低価格帯住宅の建設が増加した。
4.二次内装の時期と重なりつつある。
ただし、市内主要な建材売り場へのインタビューを通し、高級建材の売れ行きが若干停滞していることがわかりました。
■上海建材市場に販売されている日本建材
現在上海の建材市場で販売されている日本の建材(日本メーカーが中国で生産するものも含む)は主に以下のようなものがあります。
そのうち、TOTO、イナックス、林内、能率などのブランド認知度はかなり高くなっています。特にTOTOの場合、企業イメージを重視したテレビCMの実施や高級な雰囲気を出すショールームの開設などを通じ、同社の製品がステータスシンボルとして認知され、指名買いされることが多くなっています。上海市の主要建材売り場への調査を通じ、日本建材の価格が欧米産建材とローカル建材の間に位置することが判明しました。以下に上海市内の大型建材売り場である「喜盈門」で販売されているフローリングの価格を比較してみます。
また、上海市の建材売り場で売られている日本建材には、カーテンがあります。
特に機能性カーテンは人気があるらしく、価格帯は300~500元/メートルに集中しています。
福井県産の生地についても、カーテンあるいはインテリアの分野においてテスト販売を行う余地が十分あると言えるでしょう。

【福井県上海事務所】
2006年2月







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